【決定版】これだけは読みたい 昔話・名作絵本リスト【3〜4歳】

普段の読み聞かせの中に、ぜひ取り入れてほしいのが「昔話絵本」です。
書店に並ぶ新しい絵本に比べると地味ですが、知恵や教訓が散りばめられたお話は、子どもの頃に読むことで得るものがたくさんあります。

この記事では、3〜4歳さん向けの昔話・世界の名作絵本をご紹介します。

目次

なぜ「昔話絵本」を読む必要があるの?

昔話は「民話」と呼ばれるものの一つで、普通の創作絵本とは違います。
長い年月にわたって受け継がれてきたお話なので、昔の人たちの知恵や教訓がたくさん詰まっているんです。

親子で昔話絵本を読むことで、普段の生活で伝えるのが難しい困難の乗り越え方や人生の教訓などを、子どもたちに伝えることができます。

くわしくは下の記事に書いてるので、読んでみてください。「ダイジェスト絵本」についても書いています。

この記事では、3〜4歳向けの昔話・世界の名作絵本をご紹介します。

読んでおきたいレベルを、★印で表したので、ぜひ参考にしてくださいね。
★★★    読み逃したくない作品
★★     余裕があれば読んでほしい作品
★      そこまでメジャーではないけど面白い作品

3〜4歳向け 昔話・世界の名作絵本リスト(4冊)

それでは3〜4歳向けの昔話・世界の名作絵本、4冊をご紹介します(年齢が上がるごとに冊数が増えていきます)

『おおきなかぶ』ロシアの昔話、内田 莉莎子 /再話、佐藤 忠良 /絵 ★★★

【内容】28ページ
おじいさんが植えたかぶが、甘くて元気のよいとてつもなく大きなかぶになりました。
おじいさんは、「うんとこしょどっこいしょ」とかけ声をかけてかぶを抜こうとしますが、かぶは抜けません。
おじいさんはおばあさんを呼んできて一緒にかぶを抜こうとしますが、かぶは抜けません。おばあさんは孫を呼び、孫は犬を呼び、犬は猫を呼んできますが、それでもかぶは抜けません。
とうとう猫はねずみを呼んできますが…。力強いロシアの昔話が絵本になりました。(福音館書店)

【manpukuポイント】
おじいさんはかぶを育てる時に、「あまい あまい かぶになれ。おおきな おおきな かぶになれ。」と、甘い(愛情)→大きな(生産効率)の順で声がけします。
「甘い」は五感を刺激する言葉です。おじいさんがかぶを子どものように可愛がってくることが伝わってくる描写になっていて、読んだ子どもたちは安心できます。

またお話では、おじいさん➡︎おばあさん➡︎孫➡︎犬➡︎猫➡︎ねずみという順番で登場し、ねずみが手伝うことでとうとうかぶが抜けます。一番小さい存在(=自分)が活躍するのも、子どもにとっての嬉しいポイント。
長い年月読み継がれている絵本には、子どもから愛される理由がちゃんとあるんです!

【読んでおきたいレベル】★★★
小1の国語の教科書にも載っているので、絵本で親しんでおくと「授業中の再会」に安心できるかもしれません。

おじいさんがかぶに声をかけているシーン。最初はこんなに小さかったんです。
愛情深く育てることで「あまい げんきのよい とてつもなく おおきい かぶ」に成長します
小さい子は登場人物に自分を重ねるので、最後はねずみの気持ちになって聞いているはずです

リンク

『おだんごぱん』ロシア民話、わきた かず /絵 ★★

【内容】24ページ
おばあさんは粉箱をごしごしひっかいて集めた粉で、おだんごぱんを焼きました。
窓のところで冷やされたおだんごぱんは、ころんと転がると、いすからゆかへ、ゆかから戸口を出て、おもての通りへ逃げ出しました。
途中で出会ったウサギからも、オオカミからも、クマからも上手に逃げたのに、口のうまいキツネに、つい気を許して…。ロシアの民話の絵本。(福音館書店)

【manpukuポイント】
絵が味わい深くて、お話の面白さを引き立てています。表情豊かなおだんごぱんに、どの子も興味津々だと思います。
食べようとしてくる動物たちを上手くかわしたと思いきや、ずる賢いキツネには油断大敵でした! 最後あっけなく食べられてしまうおだんごぱんが可哀想ですが、子どもたちに教訓を与えてくれる作品です。

【読んでおきたいレベル】★★

『三びきのやぎのがらがらどん』北欧民話、マーシャ・ブラウン /絵 ★★

【内容】32ページ
橋の向こう側の山で、たくさん草を食べようと考えた3匹のヤギ。小さなヤギ、中ぐらいのヤギ、大きなヤギ、みんな名前は「がらがらどん」。
橋をわたっている途中に谷に住むトロル(おに)にでくわしてしまいます。
小さなヤギの機転によって、小さなヤギと中くらいのヤギはトロルから逃げて橋をわたることができました。
いちばん大きくて強いヤギはトロルに勝負を挑みます。
3匹のヤギは無事に橋をわたることができるのでしょうか?(福音館書店)

【manpukuポイント】
小さな子には、大きくなりたい! 強くなりたい! という成長願望があります。この絵本は、小さなヤギ、中くらいのヤギ、大きなヤギが順番に出てくるので、子どもたちの気持ちに合っていて、順番に感情移入していきます。
賢く切り抜ける小さいヤギ・中くらいのヤギになりきったあとは、怖いトロルを「こっぱみじん」にする大きなヤギになりきって、カッコいい気分になれるお話です。

【読んでおきたいレベル】★★

『てぶくろ』ウクライナ民話、E•M•ラチョフ ★★

【内容】16ページ
おじいさんが森の中に手袋を片方落としてしまいます。雪の上に落ちていた手袋にネズミが住みこみました。
そこへ、カエルやウサギやキツネが次つぎやってきて、「わたしもいれて」「ぼくもいれて」と仲間入り。
手袋はその度に少しずつ大きくなっていき、今にもはじけそう…。
最後には大きなクマまでやって来ましたよ。手袋の中はもう満員!
そこにおじいさんが手袋を探しにもどってきました。さあ、いったいどうなるのでしょうか?(福音館書店)

【manpukuポイント】
東欧のお話ですが、四季のある日本(特に雪の降る地域)にもぴったりです。寒くて薄暗い、でも美しい雪景色が、挿し絵の中にしっかり表現されています。
だんだんぎゅうぎゅう詰めになっていく手袋ですが、同時にハシゴや窓などがついて、まるで家のように。どんどん身体の大きな動物がやってくるのも面白くて、どうなっちゃうの!? とハラハラしてしまいます。外は寒いけど、手袋の中は暖かい。そんなコントラストが感じられる名作絵本です。

【読んでおきたいレベル】★★★

ぎゅうぎゅう詰めの手袋のお家。でも暖かそうですね

次回の記事では、4〜5歳向けのおすすめ昔話・世界の名作絵本をご紹介します。

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