クリスマス時期になると、プレゼントの準備に親もそわそわ……。
イブの夜、ツリーの下や枕元にプレゼントを置くまでが、毎年のミッションになっている親御さんも多いのではないでしょうか?
翌朝子どもたちの喜ぶ顔を見ると嬉しいですよね!
ただ、小学校低学年くらいになると、「サンタって本当にいるの?」という質問に困惑することも増えてきます。
いったいどう答えたらいいの!? 今日はそんな疑問にお答えします。
本当のことを伝える? 伝えない?
我が家の長男も、入学してお友だちと話すうちに、サンタクロースへの疑いを深めるようになりました。
小1「いないって言ってる子がいた」「親だって言ってた」
小2「本当はお母さんが置いてるんでしょ?」
小3「もうわかってるよ」「トイザらスで買って、お母さんが包んでるよね」
もう万事休すだと思いました(笑)
でもまだ信じたがっているような雰囲気もあったので、どう答えたものか迷いました。
そこで思い出したのが、絵本・児童文学研究センターの講義で紹介されていたこの絵本です。
『サンタクロースって いるんでしょうか?』F.P.チャーチ
8歳のバージニアという女の子が、「サンタクロースって、ほんとうに、いるんでしょうか?」という質問を手紙で送り、記者が丁寧に答えます。
深い見識と愛情に満ちたその社説は、毎年クリスマス時期になると再掲の依頼がくるほどだったそうで、100年以上たった今でも世界中で読み継がれています。

記者の返答は、次のようなものでした。
●バージニア、おこたえします。サンタクロースなんていないんだという、あなたのお友だちは、まちがっています。
●サンタクロースがいるというのは、けっしてうそではありません。この世の中に、愛や、人へのおもいやりや、まごころがあるのとおなじように、サンタクロースもたしかにいるのです。
●サンタクロースがいなければ、人生のくるしみをやわらげてくれる、子どもらしい信頼も、詩も、ロマンスも、なくなってしまうでしょうし、わたしたち人間のあじわうよろこびは、ただ目にみえるもの、手でさわるもの、かんじるものだけになってしまうでしょう。
●サンタクロースをみた人は、いません。けれども、それは、サンタクロースがいないというしょうめいにはならないのです。
●あかちゃんのがらがらをぶんかいして、どうして音がでるのか、なかのしくみをしらべてみることはできます。けれども、目にみえない世界をおおいかくしているまくは、どんな力のつよい人にも、いいえ、世界じゅうの力もちがよってたかっても、ひきさくことはできません。
ただ、信頼と想像力と詩と愛とロマンスだけが、そのカーテンをいっときひきのけて、まくのむこうの、たとえようもなくうつくしく、かがやかしいものを、みせてくれるのです。
●サンタクロースがいない、ですって?
とんでもない! うれしいことに、サンタクロースはちゃんといます。
それどころか、いつまでもしなないでしょう。一千年のちまでも、百万年のちまでも、サンタクロースは、子どもたちの心を、いまとかわらず、よろこばせてくれることでしょう。
昨日、長男とこの絵本を読みました。
心を込めて読んだら、納得してくれたようで安心しました。
今の子どもたちは物質的に恵まれていて、プレゼントの中身だったり、長男のようにだれが買ったのかといったことに注目しがちです。それは仕方ないことだと思います。
でもこの絵本を読むと、サンタクロースなど「目に見えないもの」を信じることの大切さに気づけるはずです。

本当に大切なものは、目に見えないものであることが多い。
サンタクロースという存在は、宗教的な意味をこえて、子どもたちに大事なことを教えてくれます。
サンタクロースについての絵本は、他にもたくさん!
サンタクロースという存在に興味をもった子におすすめの絵本は、他にもたくさんあります。
今回は3冊ご紹介します。年齢に合ったものを読んであげてくださいね。
『サンタクロースってほんとにいるの?』てるおか いつこ /文、すぎうら はんも /絵
『クリスマスのまえのよる』クレメント・C・ムーア /文、ロジャー・デュボアザン /絵
『サンタ・クロースからの手紙』ベイリー・トールキン


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