良質な科学絵本を数多く発行している福音館書店。
今回は、「みつけよう かがく」という年長くらいから大人まで楽しめるシリーズをご紹介します。
現在14冊出ているので、植物、動物、昆虫、人間、自然、宇宙……さまざまな科学の種が、子どもたちの心の中に残るはずです。
おすすめのポイントを中心にお伝えします。
目次
科学絵本の「シリーズ読み」で、科学の芽を育てる
書店や図書館に行くと、さまざまなテーマの科学絵本や読みもの系の本が並んでいます。
小学生になると理解できることが増えるので、学びたい気持ちや知識欲を満たしてくれる科学の本を、どんどん手渡してあげることができます。
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でもそのためには、未就学のうちから科学の種まきをしておくこと、科学絵本を読んで土壌を耕しておくことが大事です。
お子さんの興味に合わせて選ぶのもいいですが、シリーズとして出ている絵本を順番に読んでいくのも興味の幅がぐっと広がります。
たとえば今回おすすめしたい「みつけよう かがく」という福音館書店のシリーズは、現在14冊出ているのですが、すべての巻を読むと、子どもたちは身近な自然から地球を飛び出し、宇宙にまで興味を広げることができます。
植物、動物、昆虫:身近な自然(具体)
↓
命、食物連鎖、眠り、心臓:自分の身体
↓
雨、雪、空気、物質:地球
↓
磁力、エネルギー、重力:宇宙(抽象)
具体的なものからだんだん抽象的なものへ広げていくのは、学校で理科や社会を習う時と同じ流れ。
科学絵本を「シリーズ読み」することで、無理のない流れで、さまざまな知識をバランスよく、子どもたちに届けることができます。
5〜6歳から読めるように工夫されたシリーズ
「みつけよう かがく」シリーズは、内容が本格的で大人でも勉強になりますが、入学前の5〜6歳から理解して読めるよう工夫されています。
シリーズ14冊すべてに共通する小さな子に向けた工夫を、『あっ! ゆきだ』と『じしゃくのふしぎ』を例にご紹介します。
工夫① 徹底した子ども目線。おだやかな口語体と親しみやすいイラスト
どの絵本も、小さな子が興味をもってお話の世界に入っていけるよう、登場人物が子どもだったり、先生が優しく子どもに話しかけるような口語体になっています。
『あっ! ゆきだ』は、雪の保温効果や自然界での役割などが学べる絵本ですが、最初に出てくるのは雪が降ってきて喜ぶ子どもたち。
「あっ、ゆきだ! てぶくろや コートに うけてみよう!」
きっと雪の降る地域の子なら、降ってくる雪をキャッチしたことがすでにあるはず。自分の体験を思い出させてくれます。
終わりも雪の中ではしゃぐ子どもたちが描かれていて、小さな子の暮らしと科学を結びつけてくれます。
『じしゃくのふしぎ』では、「じしゃくで さかなつりを しよう」という語りかけとともに、大きな磁石で釣りをする女の子が描かれています。
なにを始めるの!? と、小さい子は興味を引かれますよね。
冷蔵庫のドアのふちに磁石がついていることを説明してくれるページもあり、おとものねずみが「アイスクリームだ!」と食べたそうにしています。
ただ事実を説明するだけでなく、親しみやすいイラストが添えられているので、小さな子も普段冷蔵庫を開ける時の重みや手応えを思い出すはずです。
科学絵本に限らず、良い絵本というのは、子どもたちを本の世界にとじこめず、体験したことを思い出させたり、外の世界に連れ出してくれます。
工夫② 家庭でできる小さな実験で確かめながら、楽しく学びを深められる
このシリーズのほとんどの絵本は、家庭でできるような小さな実験をしながら、お話が進みます。
『あっ! ゆきだ』では、雪の結晶を虫めがねで見たり、雪の中と外で温度を比較する実験。
『じしゃくのふしぎ』では、家にあるいろいろな物を磁石で釣ってみたり、裁縫針を磁石にする実験。
そして、できた針磁石を水に浮かべてコンパスを作ります(絵本一冊で自由研究が完成しそうです)
絵本の中の子どもたちがわかりやすく実験してくれるので、読んでいるだけで間接体験になります。
さらに、結果からわかることをまとめたり、そこから一歩進んだ情報もたくさん教えてくれるので、楽しみながらどんどん知識が増えていきます。
大人でも「知らなかった」「こういうことだったんだ!」と思うことの連続。
この『うくこと しずむこと』という絵本は、『あっ! ゆきだ』『じしゃくのふしぎ』と同じフランクリン・M・ブランリーが文章を書いています。
この他に、『たいよう』『つきのせかい』『雨とひょう』『しお』の、全5冊出ている福音館の科学絵本シリーズですが、今では古書でも手に入りにくいです(図書館でぜひ!)
わたしはこのシリーズを読んで、科学絵本の面白さを知り、「みつけよう かがく」シリーズを揃えました。
長年教職に就いた後、科学絵本の執筆にあたった小林 実さんが、『うくこと しずむこと』の解説でこんなふうに書かれています。
「疑問に対して簡単な実験で説明の根拠をつくり、それを確かめ、また、諸現象にひろげていく。
そして、子どもたちの強固な認識とすることが、この本のおもなねらいだということができるでしょう」
この「ねらい」は、フランクリン・M・ブランリーの他の科学絵本でも共通です。
そしてこれこそ、自ら学ぶ子に育てたい親御さんがお子さんに伝えたいことではないでしょうか。
わたしは長男とこのシリーズを読むことで、絵本に出てくる子どもたちのように、興味をもったり楽しみながらやってみる姿勢を身につけてほしいと思っていました。
小学校の勉強を教えるのは大変ですが、未就学のうちに学ぶことの楽しみ方・興味のもち方を教えてあげることは、良い絵本の力を借りれば簡単なので、おすすめです。
工夫③ どんな科学知識もわかりやすく説明。科学の種まきに最適!
工夫②でお伝えした小さな実験の結果を根拠にして、どんどん新しい知識を教えてくれます。
イラストの助けもあって、どの知識もとてもわかりやすいです!
教科書に出てきたら味気なくなってしまうような内容も、絵本で知ると想像力がふくらんで自分なりに考えるので、より印象に残ります。
読み聞かせや読書は、そもそも能動的な行為。
理解しようと頭を働かせたり、わくわくしながら聞いた知識は、科学の種になってお子さんの中にしっかり残っていくはずです。
工夫④ やさしく丁寧な解説で、小学生〜大人まで幅広くサポート
このシリーズの良いところは、巻末に解説がついていて、それが子どもにもわかりやすくなっていること
絵本の内容はやさしいのに解説は難しいという科学絵本が多いですが、それだと子どもたちは解説を読まないまま、通りすぎてしまうんですよね。
この通り「みつけよう かがく」の解説は、ちゃんと子どもが読んで理解できるのに、ちゃんと知識を深めたり広げたりできる文章になっているので、よく考えられているな〜と思います。
ぜひ読んだ後は、解説部分にも注目してみてください。大人でも十分読み応えのある内容です。
楽しみながら学ぶことで、科学の世界に誘う
福音館書店のホームページ内に、「絵本の選びかたガイド」という情報満載のページがあります。
絵本選びのパンフレットがダウンロードきるようになっていて、その11ページに、「科学の絵本、知識の絵本」という文章が掲載されています。
子どもの科学絵本を選ぶ時、親としてどんな点を大切にすればいいかが書かれていて、とても参考になるのでぜひ読んでみてください↓
ataekata
子どもの中に科学の種を残すには、どんな絵本がいいのかについて触れた箇所があるので抜粋します。
「遊びの精神とユーモアが、子どもをこの本の世界で遊ばせ、楽しませながら、好奇心を満たし、“何か”を心に残します。楽しみながら、考えさせます。
この楽しみがなければ、作者が語ろうとしたこと、伝えようとした知識や考えは子どもの心に残りません。
子どもの心にくい込むには、楽しみと発見、驚きと疑問がなければなりません。」
「遊びの精神」が子どもたちを科学の世界へ導く、これは科学だけでなく、他のすべての勉強にもいえそうです。
こういうことをわかっているからこそ、福音館書書店の科学絵本は良質なものばかりなのだと思います。
「みつけよう かがく」のシリーズ読みだけでなく、我が家でも定期講読している「福音館の月刊絵本」もおすすめです。毎月良質な科学絵本が低価格で送られてきます。
「ちいさなかがくのとも」
3〜5歳から。小さな子の身の周りのことから、科学への興味をゆっくり引き出します。
「かがくのとも」
5〜6歳から。「ちいさなかがくのとも」より一歩進んだ内容。自然などにフォーカスして深く学びます。
「たくさんのふしぎ」
小3くらいから。自然・生活・歴史・文化など、幅広い分野の専門家が不思議な世界へ案内してくれます。イラストや写真は豊富ですが、文章の内容は本格的です。
「ちいさなかがくのとも」→「かがくのとも」を継続して読むことで、かなりの知識が得られます。
毎回テーマががらりと変わる楽しさがあり、息子たちと読んだ月刊絵本も、一冊一冊しっかり覚えています。
既刊14冊のくわしい内容をご紹介します
最後に、「みつけよう かがく」の既刊14冊について、くわしい内容をご紹介します。
小さい子にとって身近で具体的なテーマから、抽象的でちょっと想像力が必要なテーマまで、だんだん進んでいけるようにならべました。
未就学の子はこんな順で読んでいくといいと思います。
『たね そだててみよう』ヘレン・J・ジョルダン /文、ロレッタ・クルピンスキ /絵
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【出版社から】
たねはふしぎなものです。あんなに小さな身体のどこに、根や茎や葉や花をつける力が潜んでいるのでしょうか。
この絵本では、たねがどのように芽を出して成長してゆくのかを取りあげ、自然の仕組みのおもしろさと生命のすばらしさを描きだしています。
簡単な実験をとおして、ふつう、目にすることのない、たねが土のなかで発芽する様子を、小さな子どもたちに見せてくれます。
【manpukuポイント】この絵本のテーマ:植物
「たねは ちいさな しょくぶつ」という言葉から始まります。
小さな種が大きな木になったり、きれいな花を咲かせたり、おいしい作物になったり、小さな子にとってはとても不思議なこと。
豆の種を植える実験を通して、土・水・太陽の光が大切なことを教えてくれます。
『ペンギンのヒナ』ベティ・テイサム /文、ヘレン・K・デイヴィー /絵
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【出版社から】
コウテイペンギンは冬にたった一つの卵を産み、大事にそれを育てます。
お母さんは卵を産むと海へえさをとりに行き、お父さんは2ヶ月もの間、立ったまま卵をあたため続けます。
そしてヒナがかえる頃、たくさんの食べ物を蓄えたお母さんが帰ってくるのです。
コウテイペンギンの夫婦は、交代でえさをとりに行き、大切にヒナを育てます。コウテイペンギンのヒナの成長を描いた一冊。
【manpukuポイント】この絵本のテーマ:動物、命
コウテイペンギンの子育ては過酷です。巣を作る材料もなく、あるのは雪と氷だけ。
お父さんとお母さんが工夫したり協力したりしながら、たった一つの卵を命がけで育てます(人間と同じですね)
命の大切さ・温かさを感じられる科学絵本です。
『こんちゅうって なんだ?』アン・ロックウェル /文、スティーブ・ジェンキンス / 絵
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【出版社から】
「ムシ」というと、主として昆虫をさしますが、クモやミミズも「ムシ」とよぶことがあります。
では、昆虫とクモやミミズを区別するのは何でしょう?
この本では「テントウムシはこんちゅう?」という問いかけを通して、昆虫をその他と分けている特徴を、ひとつずつ明らかにしていきます。
コラージュによる美しい絵は、リアルではないけれど、かえって、それぞれの生き物の特徴をよく伝えます。やさしい昆虫分類学入門の絵本です。
【manpukuポイント】この絵本のテーマ:昆虫、分類学
いろいろある昆虫絵本の中でも、分類に注目した面白い絵本です。
形や大きさがさまざまな虫たちを、その特徴によって分けていきます。小学校の理科で習う内容ですが、貼り絵のイラストが小さな子にもわかりやすいと思います。
巻末に「虫嫌いのお母さんのための解説」がついていて、「分けることはわかることです」と書かれていて納得でした。
『いきてるって どんなこと?』キャスリーン・ウェドナー・ゾイフェルド /文、ネイディーン バーナード・ウェストコット /絵
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【出版社から】
「あなたとねこはにているかな」という書き出しで本書は始まります。
猫と“あなた”の違いを語り、花や木と“あなた”の違い、鳥と“あなた”の違いへと広がっていきます。
そして、これらのものと“あなた”との違いを話した後で、すべてのものに一つだけある共通点を挙げます。それは“いきている”ということ。
生きているということはどういうことなのか、生きていくためには何が必要か、そして最後に生き物はどうなるのかを、著者は子どもたちにわかりやすく語りかけます。
【manpukuポイント】この絵本のテーマ:生き物、命
「いきものは みんな いつかは しぬんだよ。そして、これは とっても たいせつな こと」石など生き物でないものは、死ぬこともできないのだと教えてくれます。
まるで哲学書みたいですが、ほんわかした女の子のイラストが可愛らしくて、小さな子でも何かを感じながら聞いてくれると思います。
『きいてみよう しんぞうのおと』ポール・シャワーズ /文、ホリー・ケラー /絵
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【出版社から】
体の中の器官のうち、子どもたちにその存在が一番わかりやすいのが、外から「ドキドキ」を感じられる心臓です。その音を聞いてみましょう。
厚紙の筒を使えば、ちゃんと聞こえます。赤ちゃんやともだち、おとうさんやおかあさんの心臓の音、どれも少しずつ違っています。
でも心臓の果たす役割はみんな同じ。ぎゅっと縮んで体中に血を送り出しているのです。
語りかけるような文章と楽しいイラストで心臓のしくみと働きを伝えます。
【manpukuポイント】この絵本のテーマ:人間の身体、医学
お父さんの心臓の音はゆっくりで、弟の心臓の音は速い。
眠っている間も休みなく働いている心臓について、普段の暮らしと照らし合わせながら考えます。
血液を送り出すポンプの働きも、イラストでわかりやすく教えてくれます。
小6理科の内容が楽しく学べてしまう科学絵本です!
『ねむりのはなし』ポール・シャワーズ /文、ウェンディ・ワトソン /絵
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【出版社から】
今、日本の社会は24時間化し、大人たちの生活時間に影響されて、子どもたちの「ねむり」がおびやかされているようです。
なぜ「ねむり」が必要なの? 寝ないとどうなってしまうの? 「ねむり」について大事なことを伝えます。
アメリカで長年の評価を得ているシリーズから、知ることや考えることの魅力あふれる作品を選んだ『みつけようかがく』のシリーズの第一作目です。
【manpukuポイント】この絵本のテーマ:睡眠、人間の身体
脳を休ませてあげるための眠り。
この絵本を読めば、寝るのが嫌いな子もその大切さがわかるかもしれません。
『たべることは つながること しょくもつれんさのはなし』パトリシア・ローバー /文、ホリー・ケラー /絵
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【出版社から】
自然界の生き物は、食べたり食べられたりして互いに密接につながっています。このつながりを食物連鎖といいます。
この絵本では、食物連鎖について、自分たちが食事をすることを通して、地球上のいろいろな生き物とつながっているということをやさしい文と絵で描いています。
読者のみなさんも、自分の食べたものがどんな生き物とつながるかを、実際に絵にして考えてみましょう。
【manpukuポイント】この絵本のテーマ:生き物、命
植物や動物を大切にすることは、自分を大切にすることと同じというメッセージが伝わってくる内容です。
食物連鎖のつながりが切れた例として、アメリカの海藻ケルプの話も出てきて面白いです。
『ほら あめだ!』フランクリン・M・ブランリー /文、ジェームズ・グラハム・ヘイル /絵
リンク
【出版社から】
本書では、空から降ってくる雨が、どのようにしてつくられるのか、そして水が蒸発したり雨が降ったりすることによって、水が循環しているということを、ひとつひとつていねいに、やさしく語っていきます。
たとえば、空気に含まれている水蒸気を冷たいコップに結露させたり、やかんの水を煮立てたりして、空気の中には水蒸気が含まれていることや、水が蒸発して空気の中に散っていくことを説明していきます。
お子様に読んであげるだけでなく、是非これらの実験を一緒にやって、水蒸気や水の循環を感じてみてください。
【manpukuポイント】この絵本のテーマ:天候
雲ができ雨が降ってくる仕組みがよくわかります。
登場する子どもたちが吹き出しで説明してくれたり、図解が豊富だったり、想像するのが難しい天候もわかりやすく解説してくれます。
この絵本にも「ひょう」のことが少し出てくるのですが、同じフランクリン・M・ブランリーの『雨とひょう』もおすすめです。
『あっ! ゆきだ』フランクリン・M・ブランリー /文、ホリー・ケラー /絵
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【出版社から】
雪ってきれいだけど、時には交通を遮断したりするやっかいなもの。そんな雪は何かに役だっているの?
雪の成り立ち、雪の形や、雪の役割など「雪」のいろいろを伝えます。
1968年に「ゆきがふる」というタイトルで当社より翻訳出版された作品が、2000年にアメリカで新たなイラストレーションをつけて絵本として改訂、出版されました。
雪の専門家による新しい訳でお届けします。雪に関するQ&Aもついています。
【manpukuポイント】この絵本のテーマ:天候
小さな子でも、雪の役割がしっかりと理解できます。冷たい雪を見る目が変わる一冊だと思います。
『くうきは どこに?』フランクリン・M・ブランリー /文、ジョン・オブライエン /絵
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【出版社から】
空気には、色も匂いもかたちもないので、つかみどころがありません。
たいていの人は、普段、身の回りに空気が「ある」ことなど意識せずに暮らしています。でも、私たちは、空気なしには生きられません。
この本は、その大切な存在が「目の前にある」ことを実感させてくれます。
空気が「そこにある」ことを確かめたり、そのはたらきを知ることは、自分をとりまく環境に目を向けるきっかけとなることでしょう。
【manpukuポイント】この絵本のテーマ:空気、地球
コップを使った簡単な空気の実験をしながら、理解を深めます。
空気が地球を包み込んでいること、実はすごく重いことなど、子どもたちの視野を広げてくれる知識もたくさん紹介されています。
『せかいは なにで できているの?』キャスリーン・ウェドナー・ゾイフェルド /文、ポール・マイゼル /絵
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【出版社から】
地球上にある物はみんな、「固体」「液体」「気体」という「すがた」のどれかでできています。
子どもたちが生活の中で眼にする具体的な例や、水の「すがた」の変化(氷、水、水蒸気)の観察を通して、少し難しそうな「固体」「液体」「気体」という概念について、わかりやすく説明した絵本です。
明快な文章と、ユーモラスなイラストに誘われて、たっぷり楽しみながら読み終えて、知る喜びを満喫できることでしょう。
【manpukuポイント】この絵本のテーマ:物質
主に水が固体・液体・気体に変化することを学びます。
暑い日におもちゃが溶けたり、家の壁が霧になって動物が入ってこなくてよかったねと書いてあって、確かにそうだな〜と笑ってしまいました。文章が面白いです。
『じしゃくのふしぎ』フランクリン・M・ブランリー /文、トゥルー・ケリー /絵
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【出版社から】
目には見えない力を持っていて、くっついたり反発したり……本書はそんな磁石をテーマにした絵本です。
硬貨、小枝、クリップ、アルミホイル、紙切れ、鋲などのうち、磁石で釣り上げることができるものはどれでしょう?
磁石にくっつく材質を考えるところから、本書ははじまります。
そして針を磁化し、その針を使って、磁石が北を指すことを示し、地球が磁石になっていることを伝えます。
本書では、どんなものが磁石にくっつくのか、あるものが磁化されるときに内部でどのような変化が起きているのかが、わかりやすく語られています。
【manpukuポイント】この絵本のテーマ:磁力、地球
身近にある磁石のことから、地球全体が磁石になっていることまでを学べます。
難しい内容ですが、わかりやすいイラストが助けてくれます。
『エネルギーって なんだろう?』 キンバリー・ブルベイカー・ブラッドリー /文、ポール・マイゼル /絵
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【出版社から】
エネルギーって何? 見えるの? つかめるの? どうやってつくられるの?
それもエネルギー? 太陽から送られるって? エネルギーの「なるほど」に迫ります。
【manpukuポイント】この絵本のテーマ:エネルギー、太陽
目に見えないエネルギーの正体について考えていきます。
太陽がわたしたちにとってどれほど大切か実感できると思います。
『じゅうりょくって なぞだ!』 フランクリン・M・ブランリー /文、エドワード・ミラー /絵
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【出版社から】
投げたものは必ず落ちてくる。当たり前のようですが、なぜだろうと考えたことがありますか?
あらゆるものを地球の中心に向かってひっぱっている力、重力についてさぐります。
【manpukuポイント】この絵本のテーマ:地球、宇宙
重力も理解するのが難しいテーマです(中学生で習う単元なので)
穴を掘って地球の裏側に行ってみようという発想が面白く、最初から引き込まれます。
くっきりとした色合いのシンプルなイラストもいいです。
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